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電気牧柵、電気柵(Electric fence)の説明

いろんな電気柵の情報です。

牛の放牧地に電線を張り、これに電気を通す装置。牛が接触すると電流が流れてショックを受け、牛は電線に近づかなくなります。つまり、この装置によって、牧場から逃げることを防ぐというしくみになっています。
この電気牧柵は、日本全国のほとんどの牧場に設置されていて、多くの酪農家の役に立っています。
接触したときの瞬間電圧は、およそ4,000〜7,000Vで、あの大きな牛の体に衝撃を与えるほどです。当然、人間にもショックを与えることになります。これから牧場に行くときは、この電気牧柵のことを思い出して、くれぐれも気をつけてくださいね。

人間と野獣の知恵比べを取り上げました。

猪、鹿、猿などの野生の動物は、人間の森林開発で食料が少なくなり人里へ降りてきます。人里へ降りた動物は人間の栽培した
作物を食料にします。
かくして人間と、動物の対決の始まりです。
一度人間の栽培した作物を食べた動物は、必ず毎回やってきます。彼らも生死がかかっています。
人間の栽培した作物は、おいしく、沢山あります。

動物を採る(殺す)ことはなかなかできません。
何とか共存出来る方法はないものでしょうか?

人間と動物の関わり合いを取り上げました。

水稲の周りを猪から守る為下記のような方法を取っています。

水稲の周りをトタン板で囲っています。 魚網を張り巡らしています。 ビニールシートを張り巡らしています。 こちらもトタンです。
トタンです。 しし脅し 電気(明かり) ラジオ
掲載予定 掲載予定

パトライトなどの光の変化するもの
掲載予定

音のするもの

ラジオ
爆音器


A 自作の電気牧柵器です。杭は木杭でくぎを打ちつけ、くぎにビニールホースをかぶせて裸銅線を張っていました。高電圧発生器はオートバイのマグネートを再利用して取り付け回転は軸を自転車のタイヤ(リム)に水掻きを溶接し湧き水をホースで引き込み掛けていました。
回転数の調整が難しく水の管理が大変との事でした。
また朝、夜と電気を流す、止めるの管理が必要です。
効果は人間が手で触るとぴりぴり来る程度でした。
バイクなどの点火装置は発生電圧が20キロボルト以上あり漏電が発生しやすい、また電流容量が少ない為と思われれます。
愛知県足助町
いのしし除けとしての施線は合格 結構広い範囲をカバーしていました。 関心した物でした。あっぱれ


B これはゴルフ場です。いのししが出没し芝生を掘り起こす為施設していました。広大なゴルフ場を10台の電気牧柵器でカバーしていました。
夜間のみ自動運転の電気牧柵器を利用していました。
柵線長さは8キロメートルぐらいありました。
広島県
電動カート用の中古蓄電池を利用していました。 ゴルフ場全体をカバーする為の管理は必要です。 冬のゴルフ場です。


C さつま芋畑です。7月の苗の植え付け時にいのししがやってきて(様子見)その後芋が大きくなったころにやってきます。一晩で大きな被害に遭います。
柵線の長さは1000メートル程度を2つに分割し2台の電気牧柵器で防御していました。
もちろん夜間のみ自動でした。
愛知県
足助町
さつま芋畑の周りに柵線を張り巡らしています。 2台の電気牧柵器 危険表示板 高電圧危険と書いてあります。


D もう何十年と利用している電気牧柵を発見しました。内部を明けてみると感心感激でした。半導体などの部品はついていません すべてがメカ仕掛けです。
農家の方は大切に使っているんだなと感心しました。
内部は放電周期の調整器、電源を入れるとコイルの左の丸い物が(180度)回転してまた戻ってきます。戻ったときにポイントを開きトランスより
高電圧が発生していました。
動かして感激しました。
愛知県
作手村
愛用されているのが箱の古さでわかります。 作りか゛20年以上前です。 内部を明けてびっくり


E 猿除けの柵と電気柵です。周りを柵で囲み柵の上部に電気柵の線を設置していました。猿が登って電線に触ると感電するようにしていました。当然柵はマイナスになっており電線に触ると直接感電します。効果は充分あるようでした。
でも設置費用は?????
福井県名田庄村
りっぱ 結構広い 投資が掛っているからかな 太陽電池式の昼間のみ通電式の
電気柵を使用していました。


F こちらは同じ所の近くに設置されていました。こちらのほうは安価に設置できているようです。
電気の流し方も工夫されていました。
ここで写真を撮っていると反対の山のがけに猿が出てきました。被害を切実に感じました。
福井県名田庄村
太陽電池式の昼間のみ通電式の
電気柵を使用していました
ここは奥のほうにトタンが張ってあるので
いのししも出るのでしょう
通路は簡単にはずせるような工夫がしてありました。 7段ぐらいに柵線を張っていました。極性も
交互に配線されていました。


G こちらも同じ所です。でも1台の電気柵で村を囲んでいました。補助金を頂いて設置したようでした。
ずいぶんと立派な工事がしてありましたがあまりにも広く管理ができていないようでした。
福井県名田庄村
猿用にしては線の張り方が???? こちらは5段に線を張っていました。 太陽電池式の昼間のみ通電式の
電気柵を使用していました。


H 自家菜園をいのししから守っていました。
京都府
畑を囲んだ電気牧柵 100メートルくらいの周りの畑でした。


I 鹿用の電気牧柵です。4段に電線を張っています。鹿は飛び越える為高く張る必要があります。
愛知県作手村
愛知県作手村1 愛知県作手村1 愛知県作手村 2 愛知県額田町


J こちらは金網、魚網を張っても期待した効果が得られず最終手段として電気柵が張られています。
効果てきめんだったようです。
愛知県足助町
苦労の跡が見えます。 線はステンレスを編み込んだポリ線を利用していました。


I 柵線の張り方色々
これはいい 杭の下に草が生えないように工夫
されている。
こうする事により管理が楽になります。
下草の管理が悪い 柵線に草がかかると
漏電し効果が減少する。



電気さくについて

電気設備技術基準に電気さくがあります。(参考として下さい)

第239条 電気さく (野外において裸電線を固定して施設したさくであってその裸電線に充電して使用するものをいう)
は田畑、牧場等において野獣の進入または家畜の脱出を防止する為に施設する場合を除き、施設してはならない。
2. 電気さくは、次の各号により、かつ、堅ろうに施設しなければならない。
2−1.電気さくは人が容易に立ち入らない場所に施設すること。
2−2.電気さくを施設した場合は、人が見やすいように適当な間隔で危険である旨の表示をする事。
2−3.電線は、直径2ミリ以上の硬銅線またはこれと同等以上の強さ及び太さのものであること。
2−4.電線とこれを支持する柱との離隔距離は、2.5センチメートル以上である事。
2−5.電線と他の工作物(架空電線を除く)または樹木との離隔距離は30センチメートル以上であること。
3. 電気柵に電気を供給する為には、電気用品取締法の適用を受ける電気柵用電源装置を使用しなければならない。
4. 電気柵用電源装置のうち、衝撃電流を繰り返して発生する物は、その装置及びこれに接続する電路において発生する
電波または高周波電流が無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与える恐れがある場合は施設してはならない。
5. 電気柵に電気を供給する電路には、容易に開閉できる箇所に専用の開閉器を施設しなければならない。
6. 電気柵用電源装置に電気を供給する電路の使用電圧は、300ボルト以下でなければならない。
7. 特別の理由により所轄通商産業局長の許可を受けた場合は、第2項、第5項及び前項の規定によらないらない事が出来る。
となっていますが現在市販さされている物はほとんどが乾電池、バッテリーを使用しており対象外です。
これはこの基準を守ると効果のある物が作れない為にほとんどの電気柵が基準を逃れる為乾電池使用で
設計されています。
当然強力です。


最新版は下記の様に改正されています。

平成9年3月27日通商業産省令第52号この省令は,平成9年6月1日から施行する.
第6節特殊機器の施設
□電気さくの施設の禁止

第74条電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって,その裸電線に充電して使用するものをいう.)は,施設してはならない.ただし,田畑,牧場,その他こ
れに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって,絶縁性がないことを考慮し,感電又は火災のおそれがないように施設するときは,この限りでない.



電気柵関係のニュースを集めてみました。


1998年09月22日火曜日

青森でサルの食害急増/8月までで昨年の2.9倍
出来秋を目前に、青森県内でニホンザルに農作物を荒らされる被害が急増している。県農林部の21日のまとめによると、昨年1年間の被害額が1605万円だったのに対し、今年は8月31日段階で4602万円。昨年の2.9倍に相当し、ここ5年間で最高の被害額だ。中津軽郡、南津軽郡に集中しているのが特徴で、被害額のうち76%、3517万円(昨年=63%、1011万円)を占めている。
 昨年、猿に約1000万円の被害を受けた西目屋村では「既に2000万円は超えた感じだ」(西目屋村農協の三浦正直経済課長)という。早生リンゴの「つがる」や、長ネギ、大豆、トウモロコシなどの畑作物全般、刈り取り直前の水稲の穂などが食べられている。 被害増の原因は「頭数と群れの増加」(同)。野生動物保護意識の高まりのほか、「人間と似ている猿はだれも撃ちたがらない」(同)ためだ。昨年5000メートル近く設置した電気さくが効果を発揮し、電気さく未整備地区に被害が集中する状況も生まれている。 相馬村では山に近い地区のリンゴ園地に、10日に1回の割合で二、三十頭の群れが出現している。「猿の食害発生は例年なら9月10日以降だが、今年はリンゴの熟すのが早く、9月初旬から出没している」(三浦純司・相馬村農協振興課長)という。 一番効果がある対策は電気さくだが、地元自治体や農家負担があり、簡単には設置できない。西目屋村では当面、ロケット花火で追い払う作戦だ。県は地元自治体の電気さく設置の意向を聞くほか、猿の分布調査費を来年度予算に盛り込む方向で検討している。


1998年(平成10年)6月4日(木)

ああ神出゛猪″没 最近の天草イノシシ事情
被害続々
 急増するイノシシ被害対策のため、天草地方の二市十三町はこのほど「天草地域有害鳥獣対策連絡協議会」を設立、行動範囲が広いイノシシの捕獲に力を合わせて取り組むことにした。天草にはもともと「イノシシはいない」と言われていたが、昭和五十四年、新和町大多尾でタケノコやサツマイモを食い荒らすイノシシを発見、海に逃げたところを銃殺した。町歴史民俗資料館には「天草では絶滅したと思われていたが、百五十年ぶりに捕まった」という説明とともに、このイノシシのはく製が展示してある。御所浦町では同六十二年、初めてイノシシの生息が確認された。
●イノブタ
 天草郡竜ケ岳町大道の浦中一雄さん(44)の養豚場で飼われているメス豚が、昨年春すぎから次々と出産した。子どもの数は約百五十匹。「イノブタは豚の半値でしか売れないのに…」と浦中さんは困惑している。 浦中さんの話によると、豚舎の周りに現れたイノシシは約百キロのオス。半年近くの間、毎日のようにメス豚のところ
へ通い詰めたという。このイノシシは姿を見せなくなったが、他のイノシシが現れる可能性があることから今春、豚舎の周囲に電気さくを張り巡らせ、襲来に備えている。浦中さんは「生まれたイノブタは、豚に比べると胴体も短いし値段も安い。雑種のためか三分の二が途中で死んでしまいます。しかも一回イノシシと交わったメスは、なぜかオス豚に種付けさせようとしないんですよ。本当に困ったもんです」と話している。
●姫戸にも
姫戸町では五月二十四日、イノシシの子ども(体長約五十センチ)が見つかった。同町姫浦の農業森内丈信さん(69)が、自宅近くの排水溝(幅約一〜二メートル、深さ約二メートル)に落ち込んでいたのを見つけた。近所の町民数人で保護作戦に乗り出したが、保獲した直後、死んだという。 話を聞いた町職員は「とうとう姫戸まで来たか」と複雑な表情。「子どもがいるということは、親もいるはず。今は珍しいで済むが、今後は何らかの対策も必要になってくるのでは」と話す。


イノシシ被害相次ぐ 実りの秋間近 国東町など4町 農家の不安高まる 臨時作戦「戦果」もう一歩 5日から一斉駆除へ
 国東町でイノシシが出没、早期米やサツマイモ、スイカなどを食い荒らす被害が続発している。同町は、農家からの有害鳥獣駆除申請を受け、四日まで一カ月間、臨時駆除作戦を展開しているが“戦果”はもう一歩。実りの秋を間近に控え、農家の不安は高まる一方で、同町のほか武蔵、国見、安岐など東国東郡四町も五日から、一斉駆除を計画している。 「わが家に隣接した畑にイノシシが入り、一夜のうちにサツマイモ畑が荒らされてしまった」と被害に悩むのは、国東町東堅来、高校教諭安達郁雄さん(58)。サツマイモ畑は、現在、漁網で囲い自衛しているが「イノシシは収穫時期の栗を狙っている。夕方に栗の実を拾い集めないと、全部食われてしまう」と頭を抱える。 国東町によると、一九九七年度は水田や畑、山林など約六四・七ヘクタールが荒らされ、被害額は二千三百万円に上った。被害地域も拡大しており、昨年度までは町北部の東堅来地区に被害が集中していたが、「今年は町中心部の安国寺地区の住宅地周辺にも出没しており、人懐こくなっている」と同町担当者。
 イノシシ駆除は同町だけで、年間八回(一回一カ月間)実施。「鉄砲班」(二十六人)と「わな班」(二十五人)が交互に出動している。九六年度は百三十頭、昨年度は百八頭を射止めたが、本年度は既に五カ月足らずで四十八頭も捕獲している。
 同町は、イノシシの被害を防ぐ電気さく(六万円)の導入・設置費のうち、三分の二を補助しているが、年間予算は二百万円と少なく、広範囲の“猪突(ちょとつ)猛進”に対応し切れないでいる。
 農家のある主婦(国東町)は「町内の山間部に広大な広域ごみ処理場が建設中で、安住の地を奪われたイノシシの反撃では」ともみている。安達さんは「農民は、一方で動物愛護の前に我慢の子も強いられる。禁猟地域の指定の再検討も検討してほしい」と訴えている。


<1998年10月26日(月)

キヌサヤ農家 猿害防ぐ電気防止さく設置/内之浦
大浦地区7世帯 「殺さず追い払えれば」
野猿に畑の作物を荒らされていた肝付郡内之浦町大浦地区で、野猿防止の電気さくが完成した。生産者らは「これで安心してキヌサヤを育てられる」と一息ついている。大浦地区はキヌサヤエンドウの生産が盛んで、同地区だけで内之浦町の生産量の3分の1を占める。キヌサヤが荒らされれ ば、同地区は壊滅的な被害を受けるとして、9月、同町と鹿児島県が費用の補助を決めた。キヌサヤを作っている大浦野菜生産部会(白坂義信会長)の7世帯が1日から作業を始め、約2週間で、同地区の畑の周囲に 総延長1700メートルのさくを張った。
 山から下りてきたサルが同地区の田畑を荒らし始めたのは、3月ごろ。住民が交代で見張るなどしたが、サルは人がいなくなってから畑に入って作物を食べ、9月には、まいたばかりのキヌサヤの種を掘り返して食べてしまったという。
 電気さくは、鹿児島大学農学部の萬田正治教授らが「猿を山に帰す方法はないか」と考案した。網の上の線に触れると、高電圧で強い衝撃を与え、殺さずに追い払える。5月に試験設置した畑では、サルがさくに触れたのか、悲鳴のような鳴き声を聞いた住民もいる。白坂会長は、「これまでは、街に出ていても、畑が心配で気が気じゃなかった。サルがあきらめて、山に帰ってくれれば」と話している。


猿害防止用 電気さく設置/内之浦
鹿児島大協力、試験的に導入
4月末からサルの群れが現れ、農作物を荒らしている肝付郡内之浦町大浦地区の畑で26日、鹿児島大学農学部の萬田正治教授(家畜生産学)らと地区住民が猿害防止電気さくを試験的に設置した。
 大浦地区は同郡佐多町との町境で、稲尾岳(959メートル)のふもとにある22世帯39人の小さな山村。住民の話では、サルの群れが出没し始めたのは4月下旬ごろから。サツマイモとジャガイモ畑計約3000平方メートルが被害を受けている。
 萬田教授によると、ここ10年サルの駆除に取り組んでいる佐多町から逃げて移動してきたサルらしい。「サルを殺さずに山に 戻してやりたい」という住民の考えに賛同、一緒にさくを開発した八代市の末松電子製作所の末松弘社長(54)の協力を得て、無償で試験的に設置することにした。
 同日は高齢者を除く地区民のほとんどがさくの設置に参加。白坂義信大浦地区振興会長の畑の周囲約50メートルに、高さ2メートルの支柱を立て、アースと9000ボルトの電圧をかける電さく線を取り付けた。さくの効果は屋久島などで既に実証済み。住民は、主力の水稲やキヌサヤへの被害が懸念されるため、効果を確かめた後、ほかの田畑での設置を県や町に働きかけ る。白坂会長は「サルはうまい物をよく知っている。集落に入ってこないようウメやダイダイなどサルが食べないものを植えて集落の基幹作物にもしたい」と話している。


檻(おり)の中で高隈山の猿がおびえていた。裏には畜魂碑がある。ここに捕獲収容された猿たちは二度と山には帰れない運命にある。悲しげな目は経済原理しか見えない人の心の貧しさを見据えているような気がしてならなかった
高隈山の山ろくでは猿の群れに出合うことがある。先日、大隅少年自然の家近くで出合った群れには子猿を抱えた母猿たちもいた。ダイコンを抱えた若猿が林の中に逃げ込んだ。狙いはダイコンで、畑はずいぶん荒らされていた 人に危害を加えることはめったにないが、猿が出るところでは農作物を作れない。そこに経済的損失が生まれる。猿は「害獣」になる。害獣は「駆除」の対象だ。極端にいうと「撲滅」しなければならない存在となる しかし現代の科学は他の生物を殺すと人も生きられないことに気づいた。多様な遺伝子の網の絡み合いの中でこそ人は生きられる。いわゆる生物多様性の原理である。例えば未知の疫病が発生したとき、他の生物の遺伝子に特効薬を探る必要も出てくる特に猿は人に近い分だけ頼りになる。交通事故に遭った仲間をかついで山に帰り、人目につかない静かなところにほうむる習性も観察されているが、そのような情緒的な共感も含めて、猿は自然からのメッセージを携えた親善使節というべきだ内之浦町の大浦では電気さくで人と猿の生活圏を住み分けて共生する試みがなされている。猿が暮らしやすいように常緑樹の植林も必要だろう。それにしても高隈山、稲尾 岳、紫尾山、屋久島に住む野生猿たちの生態調査はまだ不十分だ。4つの生息地を持つ鹿児島は、野生猿との共生の道をひらく格好の実験場でもある。


嵯峨の竹林に電気防御さく イノシシよけに
タケノコの被害 駆除せずに防止
 動物愛護に取り組む市民グループ、京都ほ乳類研究会(川道武男会長)はこの ほど、右 京区嵯峨の竹林に、タケノコを荒らすイノシシの侵入を防ぐ電気防御さく を設けた。竹林 から遠ざけ、有害鳥獣として駆除されるのを防ぐのも狙い。研究 会は「行政などに、駆除 万能の考え方を変えてほしい」と効果に期待している。  嵯峨など京都近郊の竹林では毎春、多くのタケノコがイノシシに荒され、農家を 困らせ ている。対策として、毎年、市が猟友会に駆除を要請してきた。
 この現状に同研究会は「少なくなった野生動物と人間が共存するには、すぐに 駆除せず 、被害を防ぐもっと有効な方法をとるべきだ」とし、電気柵を考えた。地 元の農家と話し 合い、今回、協力を要請した1軒の農家の竹林約40メートル四 方について設置した。
 電気さくは竹林を電線で囲み、夜間だけ太陽電池で電流を流すシステム。侵入 しようと したイノシシを感電させ驚かす。嵯峨の竹林は観光客も多いため、電線も 景観に配慮して 細いものを使った。
 同研究会は昨年11月から、畑などを荒らす動物を遠ざける対策に取り組んでお り、これ までに大文字山(左京区)で2カ所防御ネットを設置した。電気さくの設 置は初めて。同 会によると、いずれも「実験的な導入」で、「調査して効果があれ ば、行政に設置農家へ の補助金支給などを求めていきたい」としている。同会の 連絡先は、事務局の前岡さん 電話(932)2034まで。



銃駆除より共存の道探る ミカン猿害でJA阿南市
JA阿南市が、年々深刻化するハウスミカンの猿による被害を防止するため、本年度からユニークな試み を始めた。リーダー猿を捕獲して発信器を取りつけ、群れが近づいたら農家に注意を呼びかけ、追い払う作 戦。県内では初めての取り組みで、銃で駆除するのではなく、できるだけ共存を図る。本年度は猿たちの
行動を調査するのが主眼。ハウスミカンは同JAで販売額トップの“ドル箱”作物だけに、今後、電気さくを 設置するなど本格的な猿害防止策も検討している。
 JAによると、ハウスミカンが猿害に悩まされているのは数年前から。主産地である山口町周辺の桑野地 域では収穫期(五―八月)になると、サルの群れが出没。リーダーの指示でビニールハウスなどに穴を開 けて侵入し、丹精込めて育てたミカンを食い荒らしているという。
 ハウスミカンは年間約二千トン、約十五億円の販売額があるが、燃料費や電気代などの経費が、露地ミ カンの約十倍もかかるため被害にあった際の影響も深刻。被害額について正確な数字はないものの、JA は九七年度の概数で約一億円と推計している。  これらのサルはもともと、同市南部の山間地に生息していたが、中山間地の農業者数の減少に伴い、食 料を求めて里に下りてきているのではないかとみられている。  JAは福井県内の獣害総合研究所の指導で対策事業に着手。最も簡単な対策に駆除があるが、リーダ ーを欠いた場合、群れが分派を起こし被害がエスカレートする可能性があるため、今回の作戦を始めた。
群れのリーダー格のメス猿二匹の捕獲に成功。首に小型発信器を付け移動を追跡中だ。JA職員が五キロ 四方の電波をとらえられる受信機を持ち歩き、群れが近づいてきた周辺の農家に連絡する仕組み。  これまでの調査で、管内には三十匹から五十匹で群れを形成しているグループが三つあることが判明。
また食料を求めて管内を移動し続けていることが分かっている。
 JAは「今後も行動調査を継続するとともに、電気さくや監視カメラをモデル的に設置したり、猿害対策マニ ュアルを作成するなどして有効な対策法を検討していきたい」と話している。



日本各地で被害が報告されています。

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